2005 Fiscal Year Annual Research Report
2次元相間と周波数選択的動揺補正を用いた耐動揺性合成開口ソーナーの研究
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16760659
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
澤 隆雄 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋工学センター, 研究員 (50359139)
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Keywords | 海洋工学 / 海洋探査 / 合成開口 / ソーナー / 動揺補正 / 2次元相関 / 周期 / 特許 |
Research Abstract |
本研究は合成開口ソーナーの実用化への1ステップとして、高性能な動揺補正技術の確立をめざす。その手段として、プラットフォームの動揺を周波数別に分解し、それぞれに補正処理ルーチンを適用する方法を提案、そのルーチンに最適である2次元相関方式による画像再生を組み合わせた合成開口ソーナーを試作し、その効果を水槽実験によって検証する事を目的とした。最終年度である本年度の研究計画では、水槽実験を通して提案する動揺補正処理の効果を確認し、全成果の取りまとめを行う計画であった。 研究計画に掲げた具体的な実施項目1の「提案する動揺補正を用いた合成開口処理プログラムによるシミュレーション」に関しては、提案する処理プログラムの能力を確認するため、実海域での合成開口ソーナーの運用を想定した動揺周期を設定し、動揺する航跡の情報を元にしたシミュレーションを行い、合成開口処理への影響を見極める事ができた。実際の位置情報は多くの場合正確性に欠けたデータであるので、それら劣化動揺データを用いた補正処理の限界を見極めるために、航跡情報とは別に外乱成分としてまったく別の外乱を加えて航跡情報を意図的に劣化させ、そのデータを用いたシミュレーションを行った。その結果、外乱成分の印加により合成開口処理結果は悪化するが,正しい航跡情報が補正処理に含まれていれば結果の向上は可能である事が判明した. 具体的な実施項目2の「動揺補正を行う合成開口処理プログラムと試作した合成開口ソーナーを用いた水槽実験」においては、ソーナーに動揺を加えながら目標を観測する水槽実験を行い、補正プログラムの妥当性とその能力を確認した。加えて劣化した航跡データによる補正効果の限界を見極めるために、位置情報取得用センサーとして超音波位置センサーと加速度計を同時に使用し、それぞれのセンサーによる位置情報の劣化度と補正効果を確認した。その結果、絶対位置を精度良く取得できる超音波位置センサーであれば、印加する動揺周期によらず高い補正効果が得られるが、加速度計では低周波振動の計測制精度が著しく低下する事がわかった。これにより実海域で運用する際に必要なセンサーの能力と、現状のセンサーでは精度が不足する動揺周波数帯域を明らかにする事ができた。 そして具体的な実施項目3の「成果のとりまとめ」として、現在までに研究会において発表を2講演行い、論文1編を投稿中である。
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Research Products
(2 results)