2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760660
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
齋藤 秀亮 独立行政法人海洋研究開発機構, 情報業務部, 研究員 (00373457)
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Keywords | 時間領域差分法 / 弾性体モデル / 波動伝搬 / 構造物 / 雑音 / 時間反転波 / 収束特性 / 並列化 |
Research Abstract |
構造物の最も基本的な素子である平板に分岐板がある場合の平板内部の波動伝搬及び水中への反射及び放射の時間領域差分法を使用したシミュレーションは実施済みであったため、これを拡張し、より現実的なモデルとして、平板を弾性体モデルで定式化し、分岐板による雑音の伝搬についての検討を実施した。これによる平板内部の波動伝搬の特性と再放射による雑音発生の様子をシミュレートすることができた。また、浅海域音場における音波伝搬シミュレーションに時間領域差分法を用い、さらに時間反転処理を結合することで、時間反転波が音源に収束する特性を確認した。さらに音波伝搬場に伝搬を遮るように海山や物体などの障害があるような場合についても同様に時間反転波が音源に収束する現象を捉えることができた。 時間領域差分法の計算コードを三次元に拡張し、簡単なモデル場においてシミュレーションを実施するにあたり、利用できるコンピュータキャパシティとシミュレーション規模の比較を実施し、既存並列計算コードの最適化、効率化を図った。しかしながら、計算結果の規模が小さく、実験データとの比較ができるところまでの確保にはさらなる工夫が必要であることが分かったため、検討を継続すると共に、二次元のシミュレーション結果による他の解析手法との比較を検討した。
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