2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザを利用したアルミニウム合金スクラップの固相分別技術に関する研究
Project/Area Number |
16760667
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西川 宏 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (90346180)
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Keywords | リサイクル / アルミニウム合金ストラップ / レーザ / 自動化 / 分離・分別技術 |
Research Abstract |
本研究では、高品位なアルミニウム合金である展伸材を展伸材へリサイクルすること可能にするために、高密度熱源であるレーザを照射し、スクラップ片の一部を瞬間的に溶融させるだけで、その溶融形態からそれぞれの合金種等を判断し、合金種ごとに分別するシステムを構築するための基礎的研究をおこなうことを目的とした。 今年度においては、一定サイズ・理想的な表面状態にあるアルミニウム片について検討するのみならず、アルミニウムスクラップの場合、様々なサイズや表面状態が考えられるためサイズや表面状態を変化させた場合の溶融形態への影響について検討した。さらには分別技術の自動化に向けた取り組みとして、パターンマッチング法を利用した自動分別技術について検討をおこなった。 具体的には、分別に与えるサイズの影響を検討するため、試験片の縦横のサイズを標準の1/5のサイズ(10mm*10mm)や、試験片の厚さを1/5以下(1mm)にしたものについて検討をおこなったが、レーザによる溶融範囲が非常に微小であるため、サイズや厚さの影響はほとんどなく精度の高い分別が可能であることが明らかになった。また表面状態の影響を検討するため、アルミニウム合金表面に切削油や黒色塗料を塗布し、これらの付着物が分別に与える影響について種々の検討をおこなった結果、切削油や黒色塗料を塗布した場合にも、溶融形態の特徴を抽出することが可能であり、分別が可能であることが示唆された。一方、自動化に向けた取り組みとして、アルミニウム合金試料表面の輝度分布を利用したパターンマッチング技術を導入することで、コンピューターの画像処理技術を利用してアルミニウム合金種を推定することが可能であることを明かにした。
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