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2004 Fiscal Year Annual Research Report

プラズマ阻止能における強結合効果の実験的検証

Research Project

Project/Area Number 16760669
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

長谷川 純  東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90302984)

Keywords阻止能 / プラズマ / 重イオンビーム / 慣性核融合
Research Abstract

高密度プラズマ中での重イオンのエネルギー損失を測定することにより、プラズマ阻止能における強結合効果を実験的に調べることを目的としている。薄膜放電を用いた高密度プラズマ標的生成装置を開発した。アルミニウムまたは炭素の厚さ数ミクロンの薄膜に10kA程度の大電流を瞬時に流して加熱し、プラズマを生成する。マイクロ秒程度の短い時間のうちに十分なエネルギーを薄膜に注入することで、固体密度の100分の1程度の高密度プラズマを生成することに成功した。プラズマを流れる放電電流とその両端にかかる電圧を測定することで、プラズマに注入されるパワーを計算し、その時間積分から各時刻における注入エネルギー量を見積もった。また、高速フレーミングカメラにより薄膜プラズマを撮影し、その厚さの時間変化を求めた。状態方程式としてSESAMEライブラリを用い、プラズマの内部エネルギーから温度および電離度を求めた。その結果、放電開始から約300ns後に密度約10^<20>cm^<-3>,温度約0.5eVのアルミニウムプラズマが生成されていることが確認できた。またこの時のプラズマ結合定数は約0.03であることが分かった。このプラズマ標的を加速器のビームラインに設置し、重イオンとプラズマの相互作用実験を行った。実験には放射線医学総合研究所のHIMAC加速器を用い、核子あたり4.3MeVのエネルギーを持つ鉄及び酸素イオンをプラズマ標的に入射し、飛行時間差法により標的内での重イオンのエネルギー損失量を求めた。放電開始直後は測定されたエネルギー損失量がほぼ一定であった。これはプラズマが1次元的に膨張していることを示している。さらに時間が経つとエネルギー損失量は徐々に減少する様子が観測された。これはプラズマの膨張が1次元的ではなくなり、標的の面密度が時間とともに減少したことが原因である。一方、プラズマ効果によるエネルギー損失量の増加は観測できなかった。このことから注入エネルギーを増やしプラズマの電離度をさらに上昇させる必要があることが分かった。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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