2004 Fiscal Year Annual Research Report
最も少体節化した節足動物としての介形類-発生生物学的アプローチ
Project/Area Number |
16770065
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
生田 享介 大阪教育大学, 教育学部, 助手 (30299367)
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Keywords | 甲殻類 / 介形類 / ウミホタル / 胚発生 / 体節性 / engrailed遺伝子 / 遺伝子重複 / Hox遺伝子 |
Research Abstract |
・胚発生過程,特に体節形成に着目した観察 介形類ミオドコーパ目ウミホタルVargula hilgendorfiiの胚発生過程について,光学顕微鏡および蛍光顕微鏡(DAPI染色)によるホールマウント観察を行った.その結果,表割ののち胚帯が形成され,少なくとも5対の付属肢原基が同調的に生じることが明らかとなった.これは3対の付属肢を持つノープリウス幼生として艀化する場合,もしくは卵ノープリウスとして胚期に3対の付属肢原基が見られる他の甲殻類の場合とは異なる発生様式であった. ・RT-PCR法による形態形成遺伝子のクローニング ウミホタルにおいて,segment polarity遺伝子のひとつとしてよく知られているengrailed遺伝子を単離するため,degenerateプライマーを用いたRT-PCR法によりホメオドメインの一部領域を増幅した.この塩基配列を基に5'RACE PCR法を行ったところ,5'UTRを含めて約1kb長のengrailed遺伝子のホモログを2つ得ることが出来た.このことからウミホタルではワラジムシやアメリカザリガニといった他の甲殻類と同様に,engrailed遺伝子の重複が生じていることが明らかとなった.現在,この2つのengrailed遺伝子に対するRNAプローブをそれぞれ作成し,ホールマウントin situ hybridization法による発現解析を進めている.一方,Hox遺伝子群のホメオドメインに対するuniversalなdegenerateプライマーを用いてRT-PCR法を行ったところ,数種類のHox遺伝子断片が得られた.以上の成果の一部を日本動物学会第75回大会,およびThe 12^<th> CDB Meeting, Diversity of Developmental Mechanisms in Invertebratesで報告した.
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Research Products
(1 results)