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2004 Fiscal Year Annual Research Report

モリブデン酵素の活性化を調節する新規タンパク質の反応機構

Research Project

Project/Area Number 16770102
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

松村 智裕  日本医科大学, 医学部, 助手 (20297930)

Keywordsモリブデン酵素 / モリブドプテリンコファクター / キサンチン酸化還元酵素 / システインリアーゼ
Research Abstract

モリブデンコファクタースルフラーゼ(MCS)は,モリブドプテリン(MPT)をコファクターにもつキサンチン酸化還元酵素(XOR)およびアルデヒド酸化酵素(AO)の活性化に必要なタンパク質として遺伝子が同定された。その活性はMPTに硫黄原子を付加させることで,XORやAOを活性化することと考えられているが,その反応機構など詳細は不明である。MCSの機能を解析するため,その生化学的性質の解析に着手した。
本年度は,MCS大量発現系の構築を目指し,大腸菌において組換え酵素の発現を行った。cDNAの全長及びN-末ドメイン部分をそれぞれ種々のベクターを用いて,培養条件を変えて発現させたが,発現酵素は不溶性の封入体画分に回収された。この発現系におけるMCS活性の有無を調べるため,XORとMCSを供発現するベクターを開発してXORの活性化の有無を調べたところ,XORの有意な活性化は見られず,MCSが活性を有する形で発現していないことが考えられた。MCSが活性を示さない原因として,基質であるMPTの不足が考えられたので,XORを精製しこのXORにMPTが含まれるかどうかを解析した。モリブデン原子の定量結果とXORの結晶化によるMPTコファクターの状態を調べたところ,このXORのMPTにモリブデン原子が結合していないことを示唆する結果が得られた。MCSの活性はMPTに結合したモリブデン原子に硫黄を付加する反応であるので,MCSの活性が観察できないのは,大腸菌内において不完全なモリブデンコファクターが蓄積していることによるものと考えられた。この結果は,モリブデン酵素においてモリブデンコファクターが合成される経路に関して重要な示唆を含んでおり,今後このXOR-MCS供発現系を利用した解析を続ける予定である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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