2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16770143
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥村 英一 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (00323808)
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Keywords | 細胞周期 / M期開始 / Cdc2 / Cdc25 / p90RSK / Myt1 / Akt / ヒトデ卵 |
Research Abstract |
細胞周期のM期への進行は、どの細胞種においてもcyclinB・Cdc2複合体キナーゼの活性化により誘起される。しかし、その活性化機構については、実験材料や発生段階により異なる報告もあり詳細は不明である。本研究では、これまで実施したヒトデ卵減数第一分裂時の解析をさらに発展させ、その後の発生段階である減数第二分裂および初期卵割過程について解析し比較した。 1.減数第二分裂時のM期開始制御機構 Cdc2の活性化因子であるCdc25は、第一減数分裂開始時にAktがSer188をリン酸化し活性化することを明らかにしていたが、Akt不活化後はp90Rskが同部位を第二分裂開始時を含む卵成熟過程を通じてリン酸化することを、in vivoおよびin vitroでの解析により明らかにした。また、このリン酸化によりCdc25の活性が昂進することを、本年度予算により購入したマルチモードディテクターで外来基質の蛍光強度変化を測定することで示した。 2.初期卵割過程におけるM期開始機構 第一分裂および第二分裂時をてみられるCdc25のSer188部位のリン酸化は、初期卵割過程のM期においては見られず、他の制御を受けることが示唆された。初期卵割過程のM期開始因子としてはPlk1が候補の1つであるが、今回、Cdc25についてはin vitroで直接リン酸化し活性化することを示した。また、Myt1については、M期開始時に両者が直接結合する予備的結果が得られ、Plk1がMyt1を直接制御している可能性が示された。 このように、本研究により、ヒトデ卵の減数分裂第二分裂、および初期卵割過程について、p90RskやPlk1がそれぞれの発生段階に応じたM期開始の引き金である可能性が示されたことで、一つの種における発生の時間軸に沿ってM期開始の引き金が転換する様が具体的に示されつつある。次年度は、さらなる確証を得たい。
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Research Products
(1 results)