2005 Fiscal Year Annual Research Report
7回膜貫通型カドヘリンの下流シグナル因子の探索とその機能解析
Project/Area Number |
16770160
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
碓井 理夫 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (10324708)
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Keywords | Flamingo / 7回膜通型カドヘリン / 酵母ツーハイブリッド法 / 分割ユビキチン再構成法 |
Research Abstract |
7回膜貫通型カドヘリンFlamingo(Fmi)に結合する候補分子のうち、細胞質タンパク質dCed-12とPrickle(Pk)に焦点を当てて解析を進めた。dCed-12は細胞膜の裏打ち分子であると考えられており、複数のArmadilloリピートと一つのPHドメインを持つ。線虫や培養神経細胞での解析から細胞突起の形成や細胞の移動に重要な役割を果たしていることが知られている。PkはLIMドメインを持つ細胞質タンパクであり、上皮細胞の平面内細胞極性の形成においてFmiと協調的に作用していることがわかっている。前年度までの研究から、試験管内および生体内において、これらの分子がFmiのC-tail領域と物理的に結合することを免疫沈降法により検定できている。これら候補分子とFmiとがショウジョウバエ生体内で協調的に機能していることを検証するために、dCed-12やPkの機能欠損型突然変異体を用いた表現型解析を進めた。fmi変異体では、末梢神経系のdendrite arborization (da) neuronの一つddaC neuronが張る樹状突起が過剰に伸長する異常を示す。一方、dCed-12変異体およびpk変異体では、樹状突起の枝分かれパターンは正常だが突起伸長が未熟であることを明らかにした。現在、二重変異体の表現型を検討することで、機能的な共役関係を証明する試みを続行中である。 Fmi完全長および部分長をベイトに用いた分割ユビキチン再構成法によるTwo-Hybrid screenを行った。その結果、RAMP4やM6などの膜貫通型タンパク質を含む複数の結合分子候補を同定した。現在、それらの胚での発現様式を調べるとともに、突然変異体の表現型解析の準備を進めているところである。
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