2005 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシアの人類化石包含層に関するアルゴン-アルゴン年代測定
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16770185
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
近藤 恵 お茶の水女子大学, 生活科学部・人間・環境科学科, 助手 (40302997)
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Keywords | インドネシア / ジャワ原人 / ホモ・エレクトス / Ar / Ar年代測定 |
Research Abstract |
インドネシア・ジャワ島では、古人類化石骨資料が多数発見されている。これらは、人類進化史において、アフリカで誕生したと考えられる人類が、世界各地へ、いつ、どのようにして拡散していったかを推察する上で重要な情報を、与えるものである。また、これらは東方アジアの前期〜中期更新世の文化のルーツを探る上でも鍵となる情報を与えるものとして、重要視されている。一部のジャワ原人化石については、かつて、東アフリカ出土の約190〜170万年前の資料との形態的な類似が指摘されたこともあったが、1980年代〜1990年代に行われた日本の研究者ら(近藤恵を含む)による地質学的・年代学的研究成果からは、ジャワの古人類は最も古いものでも110万年を超えることはないと結論づけられ、東アフリカの資料との対比は年代的にも矛盾すると考えられた。しかしながら、近年、米国の研究チームにより、堆積物中鉱物のアルゴン-アルゴン測定の結果から、人類化石の出土層は180万年を超えるという結果が発表されたことにより、ジャワの古人類の年代に関して議論が再燃している。しかし、これらの人類化石骨が発見された地域は、ダイナミックな地殻変動の結果、その層序が非常に複雑化している上、各地層において二次的な堆積物も多量に含まれている状況が確認されており、地質学・層序学の専門家によっても正確な把握には困難を極めるほどである。このような状況下においては、年代測定の対象とする試料を正しく選別することが必須である。そこで本年度は、申請者が研究分担者となっている神戸大学兵頭教授らの科研費基盤(B)「ジャワ鮮新更新世の古環境変遷と原人の出現・進化に関する研究」において新たに採取された鉱物試料及び前年度までに採取されなた同一遺跡の鉱物試料について、鉱物の専門家とともに試料の選別・選定をより厳密に行い、前年度に改良した精製ラインを使用して、試料中のアルゴン同位体測定を実施した。
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