2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16780001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 知昭 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00345183)
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Keywords | イネ / 直立葉 / 変異体 / ブラシノステロイド |
Research Abstract |
・ブラシノステロイド生合成酵素遺伝子OsDWARF4の機能が欠失した変異体osdwarf4-1は、直立葉の他には極弱い矮性を示すのみで、本研究の実験素材として好適である。OsDWARF4は単一遺伝子であるため、osdwarf4-1がブラシノステロイド欠損の弱い表現型しか示さなかったことは説明できない。同じく機能欠失変異体d11が弱い表現型しか示さず、OsDWARF4と相同性を有するブラシノステロイド生合成酵素遺伝子OsDWARF4L1/D11が、OsDWARF4と機能的に重複している可能性を検証するため、osdwarf4-1とd11-4の2重変異体を作出、解析した。その結果、交配して得られたF2世代では、約1/16の頻度でブラシノステロイド欠損の強い表現型を示す個体が得られた。これらの個体はosdwarf4-1とd11の2重変異体であることが確認でき、OsDWARFの機能欠失変異体であるbrd1-1と極めてよく似た表現型であったこと、さらに内生ブラシノステロイド含量がC-22水酸化の抑制を示していたことから、OsDWARF4L1/D11はOsDWARF4とともにブラシノステロイドのC-22水酸化に関与していると考えられた。 ・これまで解析されたイネのブラシノステロイド非感受性変異体の原因遺伝子はすべて受容体遺伝子OsBRI1であった。培養変異により得られたTos2091はOsBRI1とは連鎖していなかったことから、カサラスとのF2集団を用いて遺伝子のマッピングを開始した。約2000個体を用いて解析したところ、第3染色体30cM付近の約110kbの領域に存在することが明らかとなった。
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