2004 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiによるブラシカ属不定胚の乾燥耐性獲得機構解析
Project/Area Number |
16780003
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Research Institution | College of Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
和久井 健司 東京農業大学短期大学部, 生物生産技術学科, 講師 (40331433)
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Keywords | ブラシカ属 / 花粉由来胚 / 乾燥耐性 / ABA / 二次不定胚 / Lea遺伝子 / ABI3遺伝子 / RNAi |
Research Abstract |
本研究は、ABA処理によりブラシカ属植物の花粉由来不定胚が乾燥耐性を獲得する機構を明らかにするため、Lea遺伝子を含めて、RNAiを利用した、より統合的な胚の乾燥耐性獲得機構の解析を行うものである。本年度は、ブラシカ属の不定胚誘導及び二次胚誘導系を利用した遺伝子導入系の確立、ヘアピン型RNA発現プラスミドの構築、及びStep-wise subtraction法による乾燥耐性胚特異的遺伝子群の包括的単離を試みた。 花粉より誘導した不定胚、並びに人工授粉により得た未熟種子を種々の条件で培養した結果、花粉由来不定胚の約35%から直接二次胚が形成され、それ以外の胚についても継代培養することにより二次胚が形成された。得られた二次胚はさらに三次胚を形成した。また、未熟種子胚からも同様に不定胚形成がみられた。特に18〜21DAP胚は高い43%の不定胚形成率を示し、得られた一次胚から二次胚、二次胚から三次胚が順次誘導された。現在、当該培養系を用いたパーティクルガン法による35S::GFPの導入を行っている。さらに、ヘアピン型RNA発現プラスミドとして、リンカー領域としてABI3遺伝子のイントロン領域(+/-スプライシングサイト)を用い、トリガー領域としてナタネ及びハクサイより単離したME-leaN4及びMe-leaC4の両者間で高度に保存されている11アミノ酸からなる繰り返し配列領域及び、ABI3遺伝子B3ドメイン領域を用い、35Sプロモーターにアンチセンス方向::linker::センス方向と連結したコンストラクトを構築した。 また、ナタネ不定胚において、ABA処理時間の違いにより乾燥耐性程度が異なる胚群(乾燥耐性胚群)の(0次)cDNAライブラリー(作製済み)より、ABA無処理胚群(非乾燥耐性胚群)における発現遺伝子を差し引いた、漏れのない第一次サブトラクティッド(差分化)cDNAライブラリーとともに、ABA処理不定胚の乾燥処理胚群(乾燥後乾燥耐性胚群)の(0次)cDNAライブラリーを作製した。今後、継続して差分化を進め、各最小ライブラリーを構築する。
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