2005 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸域における利用と保全の管理手法と効果的な情報提供のあり方に関する研究
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16780012
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松島 肇 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (40359485)
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Keywords | 海岸 / 石狩海岸 / 管理 / 情報提供 / 環境教育 / Cape Cod National Seashore / アメリカ / サイン計画 |
Research Abstract |
本研究は、近年環境の悪化が指摘されて久しい日本の沿岸域の利用と保全の効果的管理手法について、情報の発信・サイン計画・環境教育といった情報提供の観点から検討することを目的としている。 平成17年度は、前年度までに得られた知見を参考に、海岸利用者が事前にどのような情報を必要としているか、また、その情報を得るためにどのような情報源を利用しているか、さらには、現在、入手可能な情報について、その利用度合いや情報の質の評価を目的に、日本の北海道石狩海岸およびアメリカのマサチューセッツ州ケープ・コッド国立海岸において利用者を対象としたアンケート調査を行った。調査は利用の集中する7月〜8月にかけて行い、それぞれ現地で1000部の調査用紙を配布し郵送回収とした。情報源としては、ケープ・コッド国立海岸では半数以上の利用者がインターネットから情報を得ており、次いで友人からの情報(47%)、書籍(36%)、電話(21%)とさまざまな方法で情報の入手を行っているのに対し、石狩海岸では6割以上の利用者が特になしと答え、ついで友人からの情報(27%)、書籍(21%)、テレビ・ラジオ(17%)と違いが見られた。求める情報も石狩海岸に比べてケープ・コッド国立海岸は多様であり、管理の違いによる利用形態の多様性が大きな要因と推察された。ビジターセンターや解説板等の利用率やその評価にも大きく差が見られ、石狩海岸の現在有する問題点が明らかとなるとともに、ケープ・コッド国立海岸の事例から今後の改善策が検討された。
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