2004 Fiscal Year Annual Research Report
二次的自然環境への態度・行動と個人的背景との関連の解明と保全管理計画への提言
Project/Area Number |
16780024
|
Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
高山 範理 独立行政法人森林総合研究所, 森林管理研究領域, 研究員 (70353753)
|
Keywords | 景観評価 / 個人的背景 / 二次的自然環境 / 景観認識 |
Research Abstract |
国内外における個人や特定の集団の「背景」と二次的自然環境への認識・態度・行動という一連の「反応系」の関係性を考慮した研究動向の把握を目的として,既存の国内外における文献資料から,個人やある特定の集団の「背景」と「反応系」との関係について分析した知見を収集した。検索には知人や東京大学雑誌検索システム(FELIX),農学情報データベース(AGSEARCH)などを用い,国会図書館などへの複写の外部委託や調査出張によって収集をおこなった。その結果はまだ分析過程にあるが,特に海外の関連研究においては,1960年代後半よりこの種の問題についての問題提起が行われ,特に文化的な相違に視座した観点から,個人や特定の集団の「背景」の異同に起因する認識や態度の共通性と異質性について議論されていること,それを踏まえて自然環境の保全・保護に関する施策の遂行に適切に反映させていくかについて議論がなされていることが明らかになった。 また二次的自然環境の保全・管理に関する施策に関わる行政資料をなどへの調査出張により収集し,二次的自然環境の保全に対する考え方について行政官やNPO等に対するヒアリングもおこなった。この作業は平成17年以降も必要に応じて継続する。一方,平地林,里山,谷津田等を中心とした二次的自然環境の写真の撮影・収集をおこなった。これは平成17年度から開始を予定している心理実験・アンケート調査に使用することを目的としている。その結果,平地林や里山林,谷津田などを中心とした二次的自然環境における景観の写真を資料提供や調査出張によって収集し,多様かつ特徴的な二次的自然環境の写真を効率よく収集することができた。 また,研究成果の一部を第56回日本林学会関東支部大会発表論文集,ランドスケープ研究68号に投稿し,掲載が決定している。
|