2004 Fiscal Year Annual Research Report
トマト果実のカロテノイド蓄積誘導におけるオクタデカノイド類シグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
16780027
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Research Institution | 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 |
Principal Investigator |
今西 俊介 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 野菜茶業研究所・機能解析部・収穫後生理研究室, 主任研究官 (50343976)
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Keywords | トマト / オクタデカノイド類 / エチレン / カロテノイド / ポストハーベスト |
Research Abstract |
高齢化社会を迎えて消費者の健康志向が強まる中で、機能性成分を多く含む青果物の供給に対する要求は非常に高まっている。トマトは、リコペンやβ-カロテンなどのカロテノイド類を多く含み、その抗酸化作用等の機能性が注目されている。これらカロテノイド類は、トマト果実の成熟に伴って生合成・蓄積されるが、その分子機構に関しては不明な部分が多い。ジャスモン酸等のオクタデカノイド類は、新しい植物ホルモンとして、植物の病害抵抗性や、老化、成熟に深く関わっていると考えられる。トマト果実へのジャスモン酸処理が、β-カロテン蓄積を誘導するという興味深い現象に対して、申請者は、カロテノイド合成系遺伝子群の発現レベルについて、ジャスモン酸に応答した変化を明らかにするなど、分子レベルでの研究を行ってきた。本研究では、これをさらに発展させ、オクタデカノイド類によるカロテノイド蓄積誘導のシグナル伝達機構の解明を目指す。本研究の成果を応用することによって、トマト果実のリコペンやβ-カロテンなど機能性成分の蓄積量の増大が可能であると考える。 普通品種および成熟変異体トマトの様々な成熟ステージの果実から果肉ディスクを作製し、エテフォンもしくはジャスモン酸メチルエステル溶液で処理を行った。各サンプルからRNAを調製し、トマトのカロテノイド合成系の各遺伝子やエチレンシグナル伝達に関わる遺伝子を特異的に増幅するよう設計したプライマーを用いて、定量的RT-PCR法により、発現様式を解析・比較した。その結果、エチレンおよびジャスモン酸メチルエステルによって、それぞれ特異的に誘導される遺伝子を明らかにした。 また、得られた結果を国際ポストハーベストシンポジウムで発表した。
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Research Products
(4 results)