2004 Fiscal Year Annual Research Report
PCB分解土壌細菌のカタボライト調節メカニズムの解明
Project/Area Number |
16780050
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大坪 嘉行 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (40342761)
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Keywords | カタボライト調節 / beta-proteobacteria / 二成分調節系 |
Research Abstract |
1)Pseudomonas sp. KKS102株においてカタボライト調節に関わることが推定されていた二成分制御系のセンサーキナーゼ(CcrS ; catabolite control regulatorと命名)およびレスポンスレギュレーター(CcrTと命名)をコードする遺伝子の破壊株をそれぞれ作製し解析したところ、ccrSはカタボライト調節に必ずしも必要ではないこと、ccrTがカタボライト調節に重要な機能を持つことが明らかとなった。このことは他の菌株にccrTのみを導入することで標的プロモーターのカタボライト調節がおきたことからも支持された。 2)多くの転写制御因子は自身の発現を調節する例が多いが、LacZをレポーターとしたアッセイ系による解析により、ccrT、ccrSは自己の発現を調節していないこと、ccrS、ccrTはタンデムに並んでいるにもかかわらずccrTに固有の転写開始地点がccrSのコーディング領域に存在していることが示唆された。 3)KKS102株で抑制炭素源となる物質について今までの解析に加え、28種類の基質について詳細な解析を行った。その結果KKSのビフェニル代謝系オペロンのプロモーターが、フマル酸によって強く抑制されること、イソクエン酸、乳酸、グリセロール、フルクトース、マンニトール、によって弱く抑制されることを見いだすなど、各種炭素源の抑制効果について明らかした。 4)CcrTを大腸菌で高発現させるための系を構築し、精製を行った。すでに明らかとなっていたカタボライト調節に関わるDNA部位との結合をゲルシフトアッセイにより検討したが有意と思われる結合は見いだされなかった。そこでCcrTをKKS株で発現させる系を構築した。
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Research Products
(1 results)