2004 Fiscal Year Annual Research Report
高分子支援戦略によるポリシアル酸迅速大量合成法の開拓
Project/Area Number |
16780083
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
安藤 弘宗 岐阜大学, 生命科学総合実験センター, 助手 (20372518)
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Keywords | シアル酸 / オリゴシアル酸 / グリコシル化反応 / 神経回路網形成 / 糖鎖工学 |
Research Abstract |
本年度は、シアル酸高反応性ユニットの開発研究を重点的に行った。本課題でポリシアル酸合成の基本戦略としで掲げた、高分子担体に固定化したシアル酸供与体にラクタム化シアル酸受容体を反応させるスキームを高収率で実現するためには、高分子固定化シアル酸供与体の反応性を高める必要がある。そこで、初年度の研究計画として、シアル酸5位アミノ基の置換基効果を利用した供与体ユニットの開発を計画した。アミノ基に種々の置換基を劾率的に導入し、置換基による供与体の反応性への影響を系統的かつ効率的に調べるため、5位にアジド基を導入したシアル酸ユニットを設計し、その合成を行った。また、反応に関与しない水酸基をベンジル基で保護することとし、ベンジル基の導入検討も同時に実施し、当初の設計にそったシアル酸鍵中間体の合成法を確立した。現在は、得られた鍵中間体のアジド基を還元し、種々の置換基を導入したシアル酸ユニットを合成中である。また、その一部を用いて、高分子固定化反応の条件検討を実施している。 次に受容体となるラクタム化シアル酸ユニットの合成および反応性の検討も実施した。上述した鍵中間体のアジド基を還元後、分子内アミド化反応を行い、ラクタム受容体へと高収率で導く経路を確立した。続いて、既存のシアル酸供与体との反応に供することこより、受容体としての反応性を検証した。その結果、本研究で開発した受容体ユニットは高い反応性を有することを確認できた。
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