2005 Fiscal Year Annual Research Report
抗糖尿病活性およびDNA修復増強活性を併せもつ機能性食品の開発
Project/Area Number |
16780094
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
照屋 輝一郎 九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (10273971)
|
Keywords | 糖尿病 / 脂肪細胞 / ケフランケフィア / DNA障害 / 抗酸化物質 |
Research Abstract |
1.in vitro培養細胞検定系におけるケフランケフィアの抗糖尿病活性物質の探索 PI3-K阻害剤であるWortmanninを用いて3T3-L1脂肪細胞におけるグルコース取り込み測定を行った。その結果Wortmannin処理によりケフランケフィアの効果は完全には抑制されなかったことから、ケフランケフィア水溶性画分の作用点は、PI3-K感受性及び非感受性作用部に複数存在する可能性が示唆された。PI3-K感受性作用部位に関してはインスリン受容体の活性化が確認された。MAPキナーゼ阻害剤を用いた検討により、p38MAPキナーゼが3T3-L1脂肪細胞においてケフランケフィア水溶性画分のグルコース取り込み増強効果に関与することが確認され、Western blottingによって、ケフランケフィア水溶性画分処理によりp38MAPキナーゼのリン酸化の促進が確認された。 2.in vitro培養細胞検定系によるケフランケフィアDNA修復活性増強物質および抗酸化物質の探索 ケフランケフィア中の抗酸化活性を有する成分を分子量1,000以下に見出し単離・精製を行い、この抗酸化物質が実際に培養動物細胞内で抗酸化活性を示すことを確認した。また培養動物細胞のDNA修復関連遺伝子発現に及ぼす効果をRT-PCRにより検討したところ、p53、PCNA、MLH1、PMS1、PMS2のmRNA発現上昇が確認された。 3.in vivo実験動物検定系によるケフランケフィアの抗糖尿病活性の評価 先天的にレプチン受容体欠損により肥満を通して2型糖尿病を発症するC57BL/KsJ-db/dbマウスを用いて抗糖尿病機能性食品の予防・治療効果に関して評価を行った結果、ケフランケフィアを自由摂取させたマウスでは血中インスリン量に関して差は見られなかったが、空腹時血糖値の低下と耐糖能の改善が観察された。
|
Research Products
(4 results)