2004 Fiscal Year Annual Research Report
不等ホーミング・熱プレス成形による木質系廃棄物の大断面矩形軸材料への転換
Project/Area Number |
16780129
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
山内 秀文 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 講師 (90279513)
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Keywords | 不等ホーミング / 熱圧 / 木質系廃棄物 / 建築解体材 / ピンチップ / 密度傾斜 |
Research Abstract |
16年度は17年次以降の実験に必要な基礎的事項について検討を行った。 先ず、次年度以降に予定している治具製作、製造実験に必要となる材料寸法を決定するために、原料に予定している建築解体材破砕チップの形状・寸法の分布を調査した。3社から破砕度の異なる破砕チップを入手し、ロータリースクリーン及びトロンメルスクリーンを用いて分級を行った。また、水洗浄によって高比重異物の混入割合も調べた。結果、破砕度に関わらず少なくとも75%以上が4mm角のロータリースクリーン上に残り、マテリアルリサイクル可能と判断されること、ほとんどのチップが長さ/厚さ比で10倍以上の形状を持ち、配向に好適であること、高比重異物の混入量は重量比で5%程度と少ないものの、加工装置への負荷は少なくないことなどが明らかになった。 分級により長さ4mm以下、厚さ10mm以上のものを除いたチップを用い、等厚ホーミングにより厚さ10-30mmのボードを作成して各種性能を評価した。密度に対する曲げ性能の変化は密度0.4〜0.8g/cm^3の範囲においてほぼ直線的な関係を持つこと、曲げ強度の平均値は原料寸法に関わらずほぼ同じであるが、薄物に粒度の大きいチップを用いるとばらつきが大きくなること、破砕チップより得られるボードの曲げ強度は切削フレークにより得られるボードのそれより低くなること、配向ボードは配向方向でランダムボードの2倍以上の曲げ強度を示し、配向による性能改善の効果は高いことなどが明らかになった。現在、これらの知見を基に不等ホーミング材料の試作に向けた材料設計を行っている。
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