2004 Fiscal Year Annual Research Report
ウナギAnguilla japonicaの資源生態学的研究
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16780135
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青山 潤 東京大学, 海洋研究所, 助手 (30343099)
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Keywords | ウナギ / 資源 / 移動 / 接岸 / 回遊 / シラスウナギ / 浜名湖 / 黄ウナギ |
Research Abstract |
浜名湖水系を対象として以下の野外調査を開始した。 加入メカニズム シラスウナギの漁期にあわせ,浜名湖・西浜名橋において隔日夜間にシラスウナギ接岸回遊調査を行った。採集にはアンカーネットを用い、同時に水温,塩分,濾水量も計測した。計305回の曳網により,359個体のシラスを確認した。シラスウナギは下げ潮時(平均0.01個体/100m3)に比べ,上げ潮時に高い密度(平均1.79個体/100m3)で来遊することがわかった。すなわち,シラスは潮汐を利用して効果的に湖内へ加入しているものと考えられた。 黄ウナギの生態調査 浜名湖とその流入河川において,2004年4月から10月にかけて,電気ショッカーと定置網により,ニホンウナギ計809個体を採集した.河川で採補されたウナギ198個体については、標識後その場で放流し、毎月再補を試みた。その他の個体については解剖して性を判別し,生殖腺指数(GSI)を算出した.このうち435個体については、年齢査定を行い成長率を推定した.以上より、河川に生息するウナギは、湖のものはより若齢で,初期(1-2齢)の成長率の高いことがわかった.また、湖では雌雄比がほぼ1:1であったのに対し,河川では6:1と雌に偏っていることも明らかになった。標識放流では、前年度放流個体を含む計23個体(再捕率:12%)が0-15ヶ月の間に再捕され、再補地点の大部分(67%)が放流地点の上流、また移動距離は150m以内(81%)であったことから、河川の黄ウナギは定着性が強く、ほとんど移動しないことが示唆された。
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[Journal Article] Molecular phylogeny and evolution of the freshwater eels genus Anguilla based on the whole mitochondrial genome sequences2005
Author(s)
Minegishi, Y, Aoyama, J, Inoue, JG, Miya, M, Nishida, M, Tsukamoto, K
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Journal Title
MOLECULAR PHYLOGENETICS AND EVOLUTION 34・1
Pages: 134-146
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[Journal Article] Ecological aspects of the downstream migration of introduced European eels in the Uono River, Japan2004
Author(s)
Miyai, T, Aoyama, J, Sasai, S, Inoue, JG, Miller, MJ, Tsukamoto, K
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Journal Title
ENVIRONMENTAL BIOLOGY OF FISHES 71
Pages: 105-114
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