2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマーカーによるクルマエビ科甲殻類の遺伝的多様性保全に関する研究
Project/Area Number |
16780138
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
高木 基裕 愛媛大学, 農学部, 助教授 (70335892)
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Keywords | DNAマーカー / マイクロサテライト / クルマエビ科甲殻類 / クルマエビ / コウライエビ / ウシエビ / 遺伝的多様性保全 |
Research Abstract |
本研究では、遺伝的多様性解析によるクルマエビ科甲殻類の資漂管理計画の立案をめざし、本年度は研究対象種のクルマエビ科甲殻類それぞれについて、遺伝的多様性解析を行うためのDNAマーカーの検出条件の最適化を行った。また、コウライエビについては、アイソザイム解析により、遺伝的多様性解析を行った。 クルマエビにおいては、日本各地の天然集団においてクルマエビのサンプリングを行った。また、遺伝的多様性解析を行うためのマイクロサテライトDNAマーカー座5種(CSPJ-002*,-010*,-012*,-014*,-015*)の検出条件の最適化を行った。さらに、ミトコンドリアD-loop領域を効率良く増幅するためのプライマーを開発、実用化することに成功した。 ウシエビにおいてマイクロサテライトDNAマーカー座5種(CUPmo18*,Pmo-25*,-27*,TUZXPm-4.82*,-4.55*)の検出条件の最適化を行ったところ、いくつかのマーカー座についてはタッチダウンPCR法によるアニーリング温度の管理が必要であることが示唆された。 コウライエビについては、11集団について5遺伝子座のアイソザイム解析を行い、日本の移植集団の遺伝的多様性が低いこと、人工集団、日本の移植集団および中国の天然集団がそれぞれ異質性が高いことが判明した。 上記のことは、本年度の研究実施計画がほぼ遂行されたことを意味し、来年度に実施する予定であるクルマエビ科甲殻類の遺伝的多様性解析を遂行する段階にあることを示している。
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