2004 Fiscal Year Annual Research Report
食品安全性に関する意識が輸入・国産農産物の選択行動に与える影響の分析
Project/Area Number |
16780157
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
佐藤 和夫 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70347756)
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Keywords | 食品安全性 / 選択実験 / ランダムパラメータ・ロジットモデル |
Research Abstract |
本研究は,消費者の食品安全性に対する意識が,国産農産物/輸入農産物の選択・購買行動に対して,どのような影響を与えているかを定量的に分析することを目的としている.本年度の研究実施計画は,関連する既存研究の収集と検討,アンケートのプレ調査とその結果の解析,であった. 本年度のプレ調査では,北海道江別市において,牛肉の購買を対象とした選択実験の調査をおこなった.牛肉に関しては,ヨーロッパ,日本国内におけるBSE問題を経て,現在はアメリカ産牛肉に対する輸入禁止措置の解除をめぐって多くの報道がなされている.この点から考えると,牛肉を対象とすることは,国産農産物と輸入農産物の間で,食品安全性に関する意識の差を観察するという目的にふさわしいと考えられる.しかし,連の事件の影響があまりに大きな場合には,アンケート調査において極端な意見が増え,統計的な分析が困難になる可能性もある.プレ調査では,研究目的に対する牛肉という対象財の適正についての検討,および国内産を地場産とその他に分けた場合の影響についての検討を課題とすることとした.プレ調査で収集したデータを用いて,潜在クラスモデル(Latent Class Model),およびランダムパラメータ・ロジットモデル(Random Parameter Logit Model)による解析をおこなった.その結果,プレ調査の調査形式では,地場産(北海道産)牛肉への嗜好が非常に強くあらわれることが確認され,本調査ではこの点に対する何らかの配慮が必要と判断された.
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