2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16780199
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
本多 新 独立行政法人理化学研究所, 遺伝工学基盤技術室, 基礎科学特別研究員 (10373367)
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Keywords | ジーンターゲティング / ウサギES細胞 / ウサギGS細胞 |
Research Abstract |
現在、ウサギでのジーンターゲティング技術を確立するために、まずウサギ胚性幹細胞(おもにEmbryonic Stem (ES) cell)と生殖幹細胞(Germline Stem (GS) cell)の樹立と解析を進めている。 1.ウサギ胚性幹細胞株樹立:これまでにウサギでES細胞を樹立した報告はあるものの、それをgermlineに導入させた報告は皆無であり、キメラ率も非常に低い。その原因として、1.ES細胞を樹立する技術に問題がある。2.得られたES細胞をブラストシストに導入する技術に問題がある。という2点が考えられる。そこで、まずES細胞を高効率で樹立する系を確立するために、マウスの様々な系統でES細胞を樹立させることにより技術を向上させることを目指した。その結果、現在では(一般的には非常に樹立しにくいとされる)C57BL/6でも樹立させることが可能となり、この技術を用いてウサギES細胞株の樹立を試みる予定である。 2.ウサギ生殖幹細胞株樹立:哺乳動物において生殖幹細胞株が樹立されているのはマウスのみであり、他の動物種においては、長期にわたって培養維持することが困難である。しかし、私はこれまでにウサギ雌性、および雄性の生殖幹細胞株の樹立に成功しており、現在遺伝子導入を試みている。もしもこの細胞が生殖幹細胞として精子や卵に分化させることができれば、ES細胞に変わるターゲティングのツールとして遺伝子欠損動物作製技術に飛躍的な進歩をもたらすものと期待している。
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