2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16780199
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
本多 新 独立行政法人理化学研究所, 遺伝工学基盤技術室, 基礎科学特別研究員 (10373367)
|
Keywords | ウサギ / ジーンターゲティング / 生殖幹細胞 / ES細胞 / 胚性生殖幹細胞 |
Research Abstract |
ウサギでジーンターゲティングを行うためには、ウサギで多分化能(特に生殖細胞への分化能)を有した細胞株を樹立する方法が効果的だと考えられる。そこで、私はこれまでにウサギ生殖幹細胞の樹立と、ウサギ細胞の樹立を精力的に取り組んできた。 マウスでは新生仔精巣から効率的に生殖幹細胞が樹立できることから、その方法を模倣することにより、ウサギ新生仔精巣および、新生仔卵巣からの樹立を試みた。 その結果、アルカリフォスファターゼ陽性で各種未分化マーカー陽性の細胞株の樹立に成功した。現在、この細胞に遺伝子導入を試みている。遺伝子導入できた後にSCIDマウスの精巣などに移植することにより、精子分化能を検討して生殖系列の細胞かどうかを確認する。 また、ウサギES細胞の樹立にも力を注いでいる。ウサギ胚盤胞期胚をマウスフィーダー細胞上で培養したところ、アルカリフォスファターゼ陽性の細胞が効率的に増殖した。継代数も10代を越え各種未分化マーカー陽性であることも確認している。現在その細胞の可塑性を確かめるために、in vitro分化を誘導する実験やSCIDマウスへの移植、およびGFPを導入したウサギES細胞をウサギ胚盤胞に注入しキメラ作成も行っている。 さらに、私はこれまでに不可能と考えられてきたマウス13.5〜14.5日胚からの胚性生殖幹細胞の樹立にも成功している。この技術を応用することにより、ウサギでの胚性生殖幹細胞樹立にも挑戦してみたい。
|