2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16780204
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
本道 栄一 山口大学, 農学部, 助教授 (30271745)
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Keywords | マウス胚 / 着床 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
自発性、習慣性流産の90%以上は種を問わず着床期に起こり、この障害が動物の種の保存、動物食資源の効率的な配分に対する障壁になっていることは疑いの余地がない。着床期流産の回避は、動物食資源の確保という点から極めて重要な問題であるが、胚着床の制御機構が不明瞭なため抜本的な対策が取れない現状にある。このような観点から、我々は胚着床の分子機構を明らかにすべく、本研究では特に胚のスペーシング機構を明らかにすることを目的とした。 本年度は着床期における胚のスペーシング機構について遺伝子、蛋白質レベルでの解析を行った。研究開始時点までに選定した二つのESTクローンおよび既知の二つの分子について解析を行った。二つのESTクローンについてはcDNA全長配列の決定を行うとともに、定量PCR法を用いてマイクロアレイデータの発現パターンを確認した。全長配列の決定によりopen reading frameを推定したところ、それぞれ分子量約0.5kと1kの小さなタンパク質であった。さらにrecombinantタンパク質を作製した。これを用いてポリクローナル抗体の作製を行っている(17年度完成目標)。既知の二つの分子についても定量PCR法によりマイクロアレイデータの確認を行い、さらに同分子に対する抗体の作製を行っている(17年度完成目標)。 本年度はさらに、二次元電気泳動法を用いて着床期に発現量の上昇するタンパク質の同定を行った。結果、4つのタンパク質スポットを抜き出した。現在、N末端配列の決定を行っている(17年度完成目標)。
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