2004 Fiscal Year Annual Research Report
リポタンパク質受容体が関与する多様な細胞機能の分子機構解明
Project/Area Number |
16780234
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
金 東浩 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助手 (70326271)
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Keywords | リポタンパク質 / 受容体 / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
低密度リポタンパク質受容体(LDLR)は、構造が類似した複数の遺伝子が単離され、LDLR遺伝子ファミリーを形成し、リポタンパク質受容体がリポタンパク質代謝以外の細胞機能に関与することが示唆された。ApoER2とVLDLRは、神経発達に、LRP5は形態形成、糖代謝、骨代謝に関連することが示唆されている。しかし、これらは欠損マウスの表現型の結果であり、機能発現の詳細な分子機構は不明である。本研究では、プロテオーム解析により分子機構の詳細な情報を明らかにし、その情報を用いて機能分子を設計することにより、リポタンパク質受容体が担う細胞機能を制御することを目的とした。 リポタンパク質受容体のcDNAの組み換えアデノウィルス体を作製し、正常マウスと受容体欠損マウスまたは初代培養細胞に投入し、加増発現系を確立した。初代培養細胞での発現と細胞内局在をRT-PCRまたは免疫ブロット法により確認した。正常マウスと受容体欠損マウスの組織または初代培養細胞からタンパク質を分離後、架橋剤で架橋させ、SDS-PAGEとイミュノブロットを行うことにより相互作用するタンパク質を確認した。相互作用するタンパク質はアフィニティカラムにより精製し、二次元電気泳動により分離することにより、リポタンパク質受容体と結合するタンパク質を特定した。特定したタンパク質のスポットを切り出しトリプシンで消化し、MALDI-TOF-MSにより解析することによりタンパク質の同定を行った。現在、同定した蛋白質の発現と機能について解析を行っている。
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