2005 Fiscal Year Annual Research Report
共役エンジアレンのタンデム環化反応による多環式芳香族化合物の高効率的合成
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16790010
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
北垣 伸治 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (20281818)
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Keywords | エンジアレン / オルトキノジメタン / タンデム反応 / [2,3]-シグマトロピー転位 / [4+2]型環化付加反応 / 多環式芳香族化合物 / ナフトシクロブテン / [2+2]型環化付加反応 |
Research Abstract |
平成16年度には、ベンゼンスルフェニルクロリドとエン-ビス(プロパルギルアルコール)から、エンジアレン及びオルトキノジメタンの連続的形成、続く分子間或いは分子内[4+2]環化付加反応が首尾よく進行し、多環式芳香族化合物が一挙に得られることを明らかにした。今年度は、本反応の生理活性物質合成への応用の一環として、ステロイド骨格の構築を検討した。求ジエン体としてビニル基を備えたD環を連結したエン-ビス(プロパルギルアルコール)を合成し、ベンゼンスルフェニルクロリドと処理した結果、望みのタンデム環化反応が進行し、環化付加体を得ることができた。最後にラネーニッケルを用いてスルフィニル基を除去し、エストラ-1,3,5(10)-トリエン-17-オンの合成を完了した。 一方、芳香環を有するエン-ビス(プロパルギルアルコール)において、ベンゼンスルフェニルクロリドの代わりにクロロジフェニルホスフィンを反応させると、求ジエン体存在の有無に関わらず、3,8-ビス(ジフェニルホスフィニル)ナフトシクロブテンが高収率で得られることを見出していたが、今回本成績体の脱ホスフィニル化反応の開発に成功した。すなわち、水素化リチウムアルミニウムとジオキサン中加熱還流すると、二つのホスフィニル基が除去されたナフトシクロブテンが、水素化リチウムアルミニウムと四塩化チタンを2:1で組み合わせると、一つのみホスフィニル基が除去されたナフトシクロブテンが得られることを明らかにした。これにより、ナフトシクロブテン誘導体の一般合成法を確立した。
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Research Products
(2 results)