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2006 Fiscal Year Annual Research Report

生物活性物質合成のための9族遷移金属錯体を活用する新規不斉触媒反応の開発

Research Project

Project/Area Number 16790017
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

鈴木 健之  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10262924)

Keywordsイリジウム触媒 / 分子内Tishchenko反応 / 酸化的ラクトン化反応 / ラクトン
Research Abstract

最近、我々はケトンを酸化剤として用いるジオールの触媒的酸化的ラクトン化反応を開発した。本触媒は、中心金属のイリジウム、三座配位子のシクロペンタジエニル基、二座配位子のアミノアルコール部から構成される。また本触媒は二量体エステルを合成する酸化的エステル化反応やTishchenko反応も促進する。本反応は室温で進み、適用可能な基質が脂肪族一級アルデヒドに限らず、種々の芳香族一級アルデヒドに適用可能である。そこで、今回、本Tishchenko反応を分子内反応に適用し、ラクトン合成に適用することを目的とした。
すなわち対応するオレフィンからオゾン分解により合成したケトアルデヒドに対し、本触媒を作用させた結果、炭酸セシウム存在下、ビバルアルデヒドを酸化剤に用いた場合に、定量的に酸化的ラクトン化生成物が得られた。一方、本反応を酸化剤を用いず、t-BuOH中加熱還流したところ、分子内Tishchenko反応が進行し、対応するラクトン体を70%の収率で得た。このように反応条件を変えることにより、同じ基質から、酸化的ラクトン化反応と分子内Tishchenko反応を制御することに成功した。
さらに触媒的酸化的ラクトン化反応を用いて昆虫フェロモンの合成に適用した。すなわちオーストラリアに生息する柑橘類に対する害虫の昆虫フェロモンを合成するため、イリジウム触媒を検討した。その結果キノン存在下でエピメリ化させること無く、収率良く鍵中間体のラクトン体が得られることを見出した。このラクトンを文献の方法に従いDIBAL-Hにより還元し、目的とするヘミアセタール体である昆虫フェロモンを収率よく得ることに成功した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Synthesis of the hemiacetal pheromone of the spined citrus bug Biprorulus bibax utilizing a iridium catalyzed oxidative lactonization2006

    • Author(s)
      Suzuki, T., Morita, K., Ikemiyagi H., Watanabe, K., Hiroi, K., Katoh, T
    • Journal Title

      Heterocycles 69

      Pages: 457

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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