2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790025
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
山田 陽一 分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 助手 (50317723)
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Keywords | 固相触媒 / ニッケル / ホスフィン / 配位子 / 環化 / 三量化 / 不溶性触媒 / 超分子 |
Research Abstract |
我々は,すでに金属と非架橋型両親媒性高分子配位子との自己組織化により不溶性超分子錯体の創製を行い,これが高活性で再利用可能な固相触媒として種々の有機変換反応に有用であることを見出している. 今回,この独自の固相触媒調製法の概念を拡張すべく,金属が多座配位子を合成するとともに,その金属が多座配位子と錯形成を行うことで,一挙に不溶性超分子錯体が生成する金属執行型固相触媒調製系の確立を目指した.すなわち,具体的には,(1)金属が高分子の合成を行ない,(2)金属がその高分子との自己集合により不溶性超分子錯体を形成させ,(3)これを金属固相触媒として機能させるという,三工程を一挙に執行するシステム系の実現を検討した.その結果Ni(cod)_<2->(ニッケルビスシクロオクタジエン)が,末端にアリールホスフィン配位子を有し,アルキル鎖で結合した対称内部アルキンのオリゴマー化を進行させ,さらに生じた多座ホスフィン配位子と自己集合し,不溶性超分子ニッケル錯体が形成することを見出した.EDS,MAS ^<31>P-NMRの測定で,錯体中でのNi(0)-ホスフィン結合と未配位のホスフィンの存在を確認することに成功した.この錯体を固相触媒としてトリイン2の分子内環化三量化に付したところ,室温中24時間で対応する環化したベンゼン誘導体3を定量的に得た.現在,様々な反応系での適用ならびに触媒の再利用についても検討しているところである.
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[Journal Article] Structure Revision and Total Synthesis of Azaspiracid-1, Part 1 : Intelligence Gathering and Tentative Proposal2004
Author(s)
K.C.Nicolaou, S.Vyskocil, T.V.Koftis, Y.M.A.Yamada, T.Ling, D.Y.-K.Chen, W.Tang, G.Petrovic, M.O.Frederick, Y.
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Journal Title
Angew.Chem.Int.Ed. 43
Pages: 4312
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