2004 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質ベクターを用いたドラッグデリバリーシステムの開発
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16790065
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
柴田 真理 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助手 (70367902)
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Keywords | タンパク質ベクター / 破傷風菌 / ジフテリア / 毒素 / クローニング / ラージドメイン / スモールドメイ / PCR |
Research Abstract |
破傷風菌やジフテリア菌が産出する毒素は大小二つの球形のタンパク質複合体領域をつなげたひょうたん型である。大きな球の部分はラージドメイン(C断片、95kDa)と呼ばれるタンパク質複合領域であり、毒素を脳や脊髄等の中枢神経に運ぶ役割を果たしていると報告されている。しかし、ラージドメインだけでは毒素を運ぶことはできず、スモールドメインが必要となるが、同じ破傷風菌のスモールドメインと結合すると毒素となるため、使用できない。そこで、ジフテリア菌のスモールドメイン(B断片、37kDa)と破傷風菌のラージドメインを結合したものを作成することとした。 破傷風菌からDNAを単離したものを鋳型とし、毒素のラージドメインをコードする配列を様々なプライマーやDNAポリメラーゼを用い、PCRで増幅し、色々なベクターにクローニングした。ジフテリア菌からは同様に毒素のスモールドメインをコードする部分をPCRで増幅し、クローニングした。 破傷風菌のラージドメインの全長は約2500bpであり、クローニングするベクターはpUC18,pBR322そして、ropを用いた。現在、そのクローニングしたDNA配列をシークエンシングで確認しているところである。 ジフテリア菌のスモールドメインも同じ種類のベクターにクローニングした。ジフテリア菌のスモールドメインは約1700bpであり、現在、DNA配列をシークエンシングで確認しているところである。 配列を確認中ではあるが、複数のmissが確認されており、その部分を直す作業に取りかかっている。
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