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2004 Fiscal Year Annual Research Report

シンドビスウィルスのゲノム複製・転写に関わる脂質の探策とその機能に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16790077
Research InstitutionNational Institute of Infectious Diseases

Principal Investigator

齋藤 恭子  国立感染症研究所, 細胞化学部, 研究員 (70235034)

Keywordsシンドビスウィルス / 脂質 / ホスファチジルセリン / プラス鎖RNAウィルス / 複製 / 転写 / 生体膜
Research Abstract

+鎖RNAウィルスのレプリケースによるRNA合成は、感染特異的に宿主細胞内に形成される膜の上で起こる。しかし、この膜形成の仕組みや膜脂質の役割、並びにRNA合成が膜上で行われる意義についてはよくわかっていない。本研究では、シンドビスウィルス(以下SIN)のゲノム複製と転写に関わる脂質の候補を探索し、その機能についての手がかりを得ることを目的とする。
私はこれまでにCHO細胞のホスファチジルセリン(以下PS)合成変異株とSINレプリコンを利用して、SINレプリケースによる遺伝子発現にPSが必要であることを見いだした。遺伝子発現に至るまでのどの過程でPSが関与するのかを調べるため、変異株に構造遺伝子の代わりにlacZ遺伝子をコードするSINレプリコンRNAを導入し、レプリケースによるlacZ RNA合成量及びそれより翻訳されるβガラクトシダーゼ量の時間変化を比較した。変異株をPS含量が減少する条件で培養すると、PS含量が正常である条件で培養した時に比べて、レプリコンRNA導入後15時間目以降から、βガラクトシダーゼ産生量の低下が認められた。しかしlacZ RNAの蓄積量は、15時間の前後でPS含量の減少により低下することはなかった。従って、レプリケースによりRNAが合成された後、翻訳されるまでの過程にPSが必要であることが示唆された。SIN感染においては、spheruleという膜構造の中で構造遺伝子RNAが合成された後、そのRNAが翻訳されるためにspheruleからexportされる過程があると示唆されている。このことから、PSがspheruleの構造維持に重要である可能性が考えられた。今後、PS合成変異株にSINを感染させた時にもPS含量の低下によるSIN構造蛋白質量の低下が見られるかを調べ、PS合成変異株におけるspheruleの構造を観察する予定である。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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