2004 Fiscal Year Annual Research Report
大麻成分カンナビノイド活性代謝物の細胞毒性発現機構の解明
Project/Area Number |
16790092
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
山折 大 北陸大学, 薬学部, 助手 (40360218)
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Keywords | カンナビノイド受容体 / CHO-K1細胞 / CP-55940 / 神経芽細胞腫 / マクロファージ腫瘍細胞 |
Research Abstract |
カンナビノイドCB_1およびCB_2受容体cDNAをそれぞれC57BL/6Jマウスの小脳および脾臓cDNAライブラリーよりクローニングし、これらの翻訳領域における塩基配列がGenBankのデータベースに登録されている配列(取得番号はそれぞれNW_000206およびNW_000213)と完全に一致することを確認した。単離したCB_1およびCB_2受容体cDNAを哺乳動物細胞発現用ベクターであるpMAM2-BSDに組み込み、チャイニーズハムスター卵巣細胞CHO-K1株(東北大学加齢医学研究所附属医用細胞資源センターより譲渡)に導入した。両受容体の発現をRT-PCR法により解析した結果、どちらの受容体も発現していた。さらに、両受容体のリガンドである[^3H]CP-55940を用い結合の有無を検討したところ、CB_1およびCB_2受容体を発現した細胞において、1nM[^3H】CP-55940の結合活性はそれぞれ0.002及び0.102pmol/mg proteinであった。CB_1受容体はmRNAレベルでは発現が確認できたものの、CP-55940に対して特異的な結合能を示す程充分量のタンパク質を発現していないものと考えられた。 マウス神経芽細胞腫由来のC-1300N18およびNB2a細胞、マクロファージ腫瘍由来のJ774-1細胞(いずれも東北大学加齢医学研究所附属医用細胞資源センターより譲渡)をそれぞれ最適な条件下で培養し、回収した細胞より全RNAを調製後、RT-PCR法によりカンナビノイド受容体mRNAの発現解析を行った。その結果、C-1300N18およびNB2a細胞において、CB_1受容体のみが発現していることを明らかにした。一方、J774-1細胞ではCB_2受容体のみが発現していた。C-1300N18およびNB2a細胞の膜画分を用いて[^3H]CP-55940の結合活性を測定したところ、それぞれK_d=1.05nM、B_<max>=0.162pmol/mg ProteinおよびK_d=1.33nM、B_<max>=0.269pmol/mg proteinであった。
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