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2005 Fiscal Year Annual Research Report

プリン受容体のクロライドチャネル調節における細胞内情報伝達系の解明

Research Project

Project/Area Number 16790138
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

山本 信太郎  佐賀大学, 医学部, 助手 (40336110)

Keywords心筋細胞 / ブリン受容体 / クロライドチャネル
Research Abstract

クロライドチャネル(Clチャネル)は、膜興奮や細胞容積、物質輸送などに関与し、心筋細胞でも7種類のClチャネルを介した電流(Cl電流)が報告されている。我々は細胞外ATPで活性化する心筋Cl電流を報告(1992年)して以来、この電流はプリン受容体(P2Yタイプ)のCFTR Clチヤネル活性化と考えているが、詳細な細胞内情報伝達系は未だ不明である。細胞外ATPは病態生理学的に重要であり、本研究では電気生理学的薬理学的手法にてプリン受容体のClチャネル調節における細胞内情報伝達系の解明を目的としている。平成16年度の研究により、薬理学的にP2Y受容体サブクラスはP2Y_2タイプと示唆され、Gq/11蛋白-PLC-PKC系を介したCFTRチャネルの活性化であることが強く示唆された。この結果を踏まえての平成17年度の研究結果は以下である。
1:[UTP活性化Cl電流の活性化におけるcAMP-PKA系の関与]
UTPで活性化されたCl電流にアデニールシクラーゼ抑制剤、PKA抑制剤を投与したが、有意な変化は認めなかった。これまでの報告から、ATPで活性化されるCl電流ではPKA抑制剤の効果が報告されていることから、ATPとUTPは異なった受容体のサブタイプを介している可能性がある。
2:[UTP活性化Cl電流の活性化におけるPIP2の関与]
近年、多くのGq-PLC-PKC系を介したイオンチャネルの活性化に、PIP2が重要な役割をしていることが報告されている。このため、UTPで活性化されたCl電流にPIP2生産を抑制するwortmanninを投与したが、明らかな変化は認めなかった。この結果は、UTP活性化Cl電流におけるPIP2の関与が低いことを示唆する結果である。
以上、プリン受容体刺激で活性化するCl電流は、主にGq/11蛋白-PLC-PKC系を介したCFTRチャネルの活性化と考えられる。しかし一部これまでの報告と異なる実験結果が得られた点については、今後慎重に検討を継続する必要性がある。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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