2005 Fiscal Year Annual Research Report
ガラニンおよびガラニン様ペプチドの睡眠・覚醒機構への関与の解明
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16790146
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
藤原 広明 産業医科大学, 医学部, 助手 (10369051)
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Keywords | 断眠 / ガラニン / ガラニン様ペプチド / in situハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
私はこれまでにラットを用いてREM断眠後に視床下部視索前野のガラニンmRNAが有意に増加することを明らかにした。ガラニンは覚醒系を抑制する神経ペプチドとして知られている。ガラニンの受容体はGALR1,2,3が同定されている。近年、GALR2に特異的な内因性リガンドとしてガラニン様ペプチド(GALP)が同定された。現在のところ、GALPと覚醒・睡眠機構に関する研究は皆無である。本年度は、ウイスター系成熟雄ラットを用いて3時間断眠群、6時間断眠群、6時間断眠+3時間回復期間群の3群で選択的REM断眠を行い、視床下部弓状核におけるGALP mRNAの発現量をin situハイブリダイゼーション法により検討した。6時間選択的REM断眠の後、3時間の回復期間群を設定する目的は、選択的REM断眠による睡眠のリバウンド効果を調べるためである。REM断眠は睡眠時に毛筆を用いてラットの背部を接触する方法で行った。その結果、ストレスの指標として視床下部室傍核小細胞群におけるCRH mRNAの変動を検討したが、REM断眠後もCRH mRNAはコントロール群と比較して有意な変化は見られなかった。したがって、今回用いたREM断眠手法はラットにストレス反応を引き起こす可能性が低いことが示唆された。現在はGALP mRNAの変動を視床下部弓状核において観察すべく準備を進めているところである。すでに凍結切片作成は終了しており、ハイブリダイゼーションを行うのみの状態になっている。また、GALP遺伝子発現に関連して、サイトカイン(TNFα、IL-1β、IL-6)のラット静脈内投与による視床下部-下垂体系におけるGALP mRNAの変動を調べた。これらの前炎症性サイトカインは睡眠誘発物質としても知られている。その結果、下垂体でのGALP mRNAの増加が見られた。今後、視床下部においても検討する予定である。
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Research Products
(4 results)