2004 Fiscal Year Annual Research Report
formin相同蛋白質Fhosによる微小管-アクチン細胞骨格の動的制御機構
Project/Area Number |
16790174
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
武谷 立 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50335981)
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Keywords | formin / アクチン / 微小管 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Fhosの微小管細胞骨格との分子レベルでの関連性の解明、そしてFhosによる微小管-アクチン両細胞骨格の動的制御機構の解明である。これらの目的に従い、まずFhos-細胞骨格構成成分の同定を試みている。Fhos1の各種部分欠失変異体を用いた免疫沈降物のマススペクトル測定法により、幾つかの候補を特定するに至った。この中には、微小管細胞骨格の直接の制御因子と考えられている分子が複数含まれており、さらに各候補分子について、その相互作用の様式の検討、並びにアクチン-微小管細胞骨格への作用様式に関して詳細な検討を行っている段階である。加えて我々は、FhosのFH2ドメインを中心としたアクチン核化・重合活性の制御機構に関する新たな知見を得つつある。Fhos1のFH2ドメイン中の、Fhos分子に特異的な領域に結合する分子を見いだした。このFH2ドメイン結合分子の結合様式を詳細に検討しているが、この結合がFH2ドメインを中心としたアクチン核化・重合活性の制御に重要な役割を果たしている可能性が示唆される。また、当初の計画では次年度に予定されていたFhosの上流因子の決定に関しても、新たな知見が得られた。Fhosのアクチンおよび微小管との相互作用を制御する機構のシグナル経路の解明には、Fhosの自己阻害作用の解放のスイッチ機構の解明が必須であった。我々はFhosの自己阻害解放のスイッチとしてタンパク質リン酸化が関与している可能性を見いだし、その詳細に関して検討を進めている。
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Research Products
(5 results)