2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790185
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村松 正道 京都大学, 医学研究科, 研究員(COE) (20359813)
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Keywords | AID / RNA editing / クラススイッチ / B細胞 / 体細胞変異 / 抗体 / 組み換え / 免疫グロブリン |
Research Abstract |
B細胞リンパ腫の多くは、抗体遺伝子座の転座や癌遺伝子の点突然変異をもち、クラススイッチ或いは体細胞変異の制御異常が、それらの遺伝子改変を作っていると考えられている。申請者が作成したAD欠損マウスは、クラススイッチと体細胞変異が特異的に完全欠損し、クラススイッチ或いは体細胞変異の制御異常のBリンパ腫発生への寄与を証明できる絶好のモデルマウスである。AID活性とBリンパ腫の生成の因果関係をみるため、AID欠損マウスとコントロールマウスのBリンパ腫の生成に差があるか検討した。Bリンパ腫は正常マウスにおいては極めて低頻度でしか起こらないため、Bリンパ腫を比較的おこしやすいIL6トランスジェニックの系統でAID+/+と-/-でBリンパ腫発生頻度を比較したが、リンパ腫発生頻度頻度はわずかにAID-/-遺伝的背景で低頻度だった。ヒト及びマウスでBリンパ腫の原因としてc-mycとIgHの転座が古くから言われてきたが、驚いた事にAID+/+背景ではc-myc/IgHが多数起こっていたのに、AID-/-背景では全く起こってなかった。従ってc-myc/IgHの転座にはAIDが必須の遺伝子であると結論した。
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