2005 Fiscal Year Annual Research Report
HTLV-I感染特異的神経障害機構に基づくHTLV-I関連脊髄症発症機構の解明
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16790274
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岡本 実佳 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (90336347)
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Keywords | HTLV-I / エンベロープ蛋白質 / 中枢神経細胞 / アポトーシス / 受容体 |
Research Abstract |
昨年度までに、HTLV-Iエンベロープタンパク質がヒトおよびマウス神経細胞において、小胞体およびミトコンドリア依存性の細胞死カスケードのクロストークを介して、神経細胞にアポトーシスを誘導することを明らかにした。本年度はHTLV-I エンベロープタンパク質の神経細胞上の受容体の探索を試みた。グルコース輸送体の一つであるGLUT-1がHTLV-Iの受容体であると報告されたため、GLUT-1の阻害剤であるCytochalasin BおよびPhroletinの、HTLV-Iエンベロープタンパク質による神経細胞死への影響を調べた。しかし、両者ともHTLV-Iエンベロープタンパク質による神経細胞死を抑制することはできなかった。これらの結果から、HTLV-Iエンベロープタンパク質による神経細胞死はGLUT-1を介して引き起こされるものではないと考えられた。次に、Viral Overlay Protein Binding Assay(VOPBA)法を用いて、マウス初代培養中枢神経細胞より取得した細胞膜タンパク質における、リコンビナントHTLV-Iエンベロープ蛋白質と反応するタンパク質の検出を行った。その結果、陰性コントロールと比較して、215kD付近にバンドが認められた。また、マウス初代培養中枢神経細胞より取得した細胞膜タンパク質を、HTLV-Iエンベロープ蛋白質と反応させ、抗HTLV-Iエンベロープ蛋白質抗体を用いて免疫沈降を行った。その結果、同様の位置にバンドが認められた。今後、そのタンパク質の解析を、質量分析法を用いて行う予定である。
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