2006 Fiscal Year Annual Research Report
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16790332
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
高橋 正也 独立行政法人労働安全衛生総合研究所(産業医学総合研究所), 国際情報・労働衛生研究振興センター, 主席研究員 (70332400)
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Keywords | 眠気 / 睡眠 / 疾病休業 / 健康 |
Research Abstract |
目的:工場労働者を対象に,疾病休業と昼間の眠気との関連を縦断的に調べた。 方法:某工場にて2004年(193名)と2005年(211名)に自記式質問紙調査を実施した。両年の調査を受けた173名のデータを解析した(平均年齢44±11才,男性162名,女性11名)。2004年における昼間の眠気(Epworth Sleepiness Scale, ESS)得点の四分位数にもとついて,対象者を四群に分けた。2004年から2005年の1年間に疾病休業(含.有給休暇)を取得したか否かを従属変数とした。昼間の眠気と疾病休業との関連は多重ロジスティック回帰分析を用いて評価した。交絡変数として,a)年齢,性別,交替勤務の有無,b)a+現病歴の有無,不眠の有無,睡眠6時間未満の有無c)b+2004年の疾病休業取得の有無という三段階を設けた。 結果:昼間の眠気の程度にともなう疾病休業の取得割合は,ESS第一四分位群から第四四分位群にかけてそれぞれ,39%,22%,29%,23%であった。ESS第一四分位群を基準にすると,モデルcでは第二から第四四分位群のオッズ比はそれぞれ0.21(p=0.023),0.36(p=0.15),0.21(p=0.023)であった。 結論:昼間の高い眠気は1年後の疾病休業取得の増加と関連すると予想したが,本調査では逆の結果が得られた。 この結果を解釈するうえで,どのような修飾要因があるかを明らかにする研究が求められる。
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