2004 Fiscal Year Annual Research Report
日米間若年男性における冠動脈石灰化有病率の相違に影響を与える要因の解明
Project/Area Number |
16790335
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
門脇 崇 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (30324578)
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Keywords | 国際情報交換 / アメリカ / 動脈硬化 / 冠動脈石灰化 / アディポネクチン / 腹部内臓肥満 |
Research Abstract |
本課題はピッツバーグ大学とハワイのアジア太平洋ヘルスリサーチ機構との共同研究であるERA JUMP (EBT and Risk Factor Assessment among Japanese and U.S. Men in the Post World-War II Birth Cohort)に基づく関連課題である。ERA JUMPは、基盤(A)(2)(主任研究者:上島弘嗣)および米国NIHからの研究費の助成により調査を実施している。本課題の今年度の研究計画は1)アディポネクチンの測定および解析を行うこと、2)腹部内臓脂肪の計測のための準備を行い、計測を開始すること、3)標準化のため、血液液検体およびデータを米国に送付し、今後の測定およびデータ管理システムを構築することであり、いずれも年度内に予定通りに進捗している。 アディポネクチンは、アディポサイトカインのひとつであり、動脈硬化、糖尿病などに予防的に働き、肥満度と逆の相関があることが知られている。そこで、日本人よりも肥満度が高度であるアメリカ人の方が血中のアディポネクチン濃度は低いことを予測した。ところが実際に測定してみると、アメリカ人の方がアディポネクチン濃度は高かった。また、この傾向は肥満度を日米で一致させてもみられた。アディポネクチンが冠動脈石灰化を予測するとの報告もあり、今後、アディポネクチンを規定する因子の探索が必要である。 来年度については、予定通り腹部内臓脂肪の測定が完了する見込みであり、今後、腹部内臓脂肪が前病段階の動脈硬化に及ぽす影響や他の危険因子と関連などの検討を行う予定である。
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