2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しい動脈壁硬化指標としてのAugmentation Indexの有用性
Project/Area Number |
16790336
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
田原 康玄 愛媛大学, 医学部, 助手 (00268749)
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Keywords | Augmentation index / 動脈硬化 / 循環器疾患 / 予後予測 |
Research Abstract |
愛媛県下の一般企業従業員を対象に、Augmentatoin index(AIx)の測定を行った。測定はAtCor社製のシグモコアを用いて行い、昨年度分と併せて629例について評価した。対象者の平均年齢は49±11歳(18〜64歳)で、男性が557例(88.6%)であった。橈骨動脈でのAIxは、平均81±18%であり、年齢と強い相関を示した(r=0.665、p<0.001)。また、収縮期血圧とも有意な相関を示したが(r=0.392、p<0.001)、総コレステロール(r=0.188)、HDLコレステロール(r=0.013)、中性脂肪(r=0.114)、血糖(r=0.169)との相関は緩やかであった。一方、身長(r=-0.286、p<0.001)および心拍数(r=-0.255、p<0.001)とは有意な負の相関を示した。生活習慣との関連では、喫煙者(84±18%)で非喫煙者(77±17%)より有意に高値を示した(p<0.001)。また、飲酒頻度に比例してAIxが上昇する傾向があり、週2回以上の飲酒者(86±16%)では2回未満(75±18%)の場合と比べて有意なAIx高値を呈した(p<0.001)。これらの変数とAIxとの関連を重回帰分析で検討したところ、年齢、性別、身長、喫煙、飲酒習慣が有意な独立変数となった。現在、対象者の脈波伝搬速度を順次測定しており(form PWV/ABI、日本コーリン社製)、かつ一部の対象については頸動脈エコーの測定も実施している。今後、これら指標とAIxとの関連を検討するとともに、予後予測因子としての有用性を検討する予定である。
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