2004 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠の計画性が母子の健康と育児に及ぼす影響についてのアジア2国間比較
Project/Area Number |
16790338
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
後藤 あや 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00347212)
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Keywords | 計画外妊娠 / 育児 / ベトナム / 国際保健 |
Research Abstract |
1.調査進捗状況 (1)須賀川市:平成16年4-11月に追跡調査を実施し、平成17年1月にデータ入力を終了した。現在、データの分析および育児支援プログラムを作成するための資料収集を保健師と共に実施中である。 (2)ホーチミン市:平成16年8月のパーロット調査にて調査手順を確認した上で、平成16年9月からベースライン調査を実施している。 2.中間結果 (1)須賀川市:ベースライン調査対象者210人のうち142人(68%)が産後1ヶ月目の追跡調査に回答した。非回答者は回答者に比較して年齢と結婚年齢が有意に低く、無職者と妊娠前の喫煙者および毎日飲酒者が有意に多く含まれていた。これらは結果解釈の際に考慮する必要があるが、計画外妊娠の割合について有意な差は見られなかった。追跡可能例の17%が計画外妊娠であり、計画妊娠に比較して母親の子どもに対する愛着を測定するMaternal Attachment Inventory-Japanese version(得点範囲は4〜32、高いほど愛着がある)が低い割合(29未満)(計画外妊娠42%、計画妊娠21%)、健やか親子21で用いられている育児に関する指標である子育てに自信があるといえない割合(67%、43%)・虐待を否定出来ない割合(13%、2%)・子供とゆっくり過ごす時間があるといえない割合(42%、17%)が有意に高かった。 (2)ホーチミン市:平成16年2月までの対象妊婦の総数は115人であり、うち10人が拒否、11人が除外され、結果94人がエントリーしている。 3.来年度の予定 来年度はベトナムにて追跡調査とデータ分析を実施し、須賀川市については多変量解析を進める。両国の分析結果を比較検討した上で、各々の国に適した育児支援プログラムを立案する。
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