2004 Fiscal Year Annual Research Report
中・高生の骨密度5年間の追跡による踵骨超音波指標の測定意義の確立と活用法の開発
Project/Area Number |
16790349
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
池田 行宏 近畿大学, 医学部, 助手 (20368294)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 最大骨量 / BMD / SOS / BUA / 思春期 / 青少年 / コホート研究 |
Research Abstract |
最大骨量獲得期にあたる中学生から高校生におけるQUS(Quantitative ultrasound)と腰椎、大腿骨近位部BMDの変化を比較してQUSの測定意義を明らかにし、QUSを用いて最大骨量をできるだけあげるための実施可能で実効性のある方策を提案することを目的として、京都市内にある私立中高6年1貫校(3校)の高校2年生346人(男子127人、女子219人)を対象に、平成16年7月に調査を予定通り実施した。 腰椎及び大腿骨頸部の骨密度測定(Hologic社製QDR4500A)。超音波による踵骨骨量測定(Hologic社製SAHARA)。身長、体重測定、握力測定、問診による骨代謝に影響する既往歴や薬剤の服用歴、第二次性徴(男子は陰部の発毛、女子は初経と発毛の時期)の聴取、クラブ活動等の運動歴、乳製品の摂取等の食習慣や運動習慣などを一定の様式により保健師が聴取、食品摂取頻度調査票によるカルシウム摂取量調査を行つた。 フォローアップ率は59.2%であった。SOS(Speed of sound)の平均は女子1577.3±27.8m/s、男子1574.9±28.9m/s。BUA(Broadband ultrasonic attenuation)は女子87.4±14.9dB/MHz、男子83.4±16.8dB/MHzであり、以前に発表している同年齢の標準値と比較して男子は等しく、女子ではやや高いものの有意な差ではなかった。 受診した個人ごとに骨量測定結果と、生活習慣、カルシウム摂取量を評価した報告書を作成し、12月末までに受診した対象者に渡した。現在、腰椎、大腿骨近位部、踵骨の骨密度の変化の様相、骨密度増加の時期、体格、二次性徴と骨密度の関連などを解析中。17年度はより詳しい分析を行い国内・海外の学会に発表予定である。
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