2004 Fiscal Year Annual Research Report
就学児童を対象とした一般的QOLの測定-日本語版電子質問紙票の開発と検証
Project/Area Number |
16790354
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
松田 智大 国立保健医療科学院, 疫学部, 研究員 (60370954)
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Keywords | QOL / 子ども / 電子化質問紙 / 妥当性 / 信頼性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、就学児童(6-12歳)の一般的QOL測定のための尺度を、コンピュータ(タッチパネル式軽量情報端末)を利用したイラスト・音声付質問紙票として開発し、実地調査を経て妥当性、信頼性、敏感性を検証することである。 児童数名と「毎日の生活で楽しいこと、悲しいこと」といったトピックでのディスカッションを経て作成された62問のアイテムプールを利用し、作成された全てのアイテムを5段階リッカート尺度の質問として構成し、それぞれの質問に対する内容を表現する男児・女児別のイラストの描画、および質問を朗読する音声の録音を行った。現在、作成した質問をコンピュータにプログラムするにあたり、プログラムの起動から質問調査の開始、終了までの流れの検討、効果音やボタンの作成など児童が回答しやすいインターフェイスの構築にあたっている。プログラムは、年齢、性別などの属性の入力を経て、男女別のイラストが付された質問に入り、終了後は回答データがデータベースに蓄積される仕組みとなっている。分析は、データベースファイルから出力されたCSV形式の書類を統計パッケージで読み込む方式としている。 実際の調査に用いるタッチパネル式軽量情報端末には、NEC製のCW58-128-H10-XBRP(商品名Panerina)を購入し、動作確認を行なった。 作成したQOL尺度の基準関連妥当性の検証は、既存の尺度での評価の結果との整合性をもって判断するのが適当であると思われ、既存の尺度には日本語版が存在し国際的にも利用されているKINDL(Ravens-Sieberer & Bullinger 1998、日本語版:子どもQOL 昭和大学医学部)を選定し、利用承諾の手続きをとった。 来年度は、作成した電子化質問紙票を用いて試験調査を実施し、結果を基にアイテムの選別を行ない、本調査を実施する予定である。
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