2004 Fiscal Year Annual Research Report
HLA‐A3 supertype拘束性に認識される上皮性癌関連抗原ペプチドの同定
Project/Area Number |
16790406
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
竹田津 宏子 久留米大学, 医学部, 助手 (70343697)
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Keywords | HLA-A3 supertype / CTL / エピトープ / 癌関連抗原 / Ran / IEX / tublin / CGI |
Research Abstract |
既に同定したHLA-A31癌拒絶抗原(RNase L Inhibitor,β-tublin5,CGI37,KIAA0036)、もしくはHLA-A33分子に提示される癌退縮抗原immediate early response X-l(IEX-1),Ran由来ペプチドのHLA-A3スーパータイプのそれぞれの分子との結合性、免疫原性を比較、確認、更に、CTL誘導能を検討し、ペプチドワクチンとして使用可能性を検討した。 HLA-A31拘束性ペプチドにおいて、β-tublin5 154-161,β-tublin5 309-317,CGI37 72-80の3種については、これらのHLA-A3スーパータイプの癌患者末梢血においてもそれぞれのHLA拘束性にCTLを誘導し得た。CTLのIFN-gamma産生はELISA法により測定した。これらのペプチドにより誘導されたCTLはHLA一致の癌細胞株を傷害するが、健常人由来PHA刺激リンパ球は傷害せず、ペプチド特異性及び、MHC-class I拘束性を有しており、HLA-A31拘束性ペプチドの一部は、他のHLA-A3スーパータイプ陽性の癌患者のペプチドワクチン療法の侯補として汎用可能であることが確認された。CTLの細胞障害活性は標準的Cr遊離試験により測定した。 HLA-A33拘束性ペプチドにおいてはRan 87-95,IEX 47-56,IEX 61-69の3種に付いて、これらのHLA-A3スーパータイプの癌患者末梢血においてもそれぞれのHLA拘束的にCTLを誘導し得た。 今後、これらのCTLのペプチド特異性、及びMHC拘束性について検討していきたい。
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