2005 Fiscal Year Annual Research Report
新たな分化誘導法と足場構築を用いた、骨髄成体幹細胞からの心筋組織再生
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16790417
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
金井 恵理 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (20372584)
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Keywords | condition medium / 骨髄細胞 / 心筋再生 / ハイドロゲル |
Research Abstract |
本研究では、"心不全における心筋再生"をテーマに、医学・幹細胞生物学・生体組織工学の観点から包括的な再生研究を行うことを目指した。 in vitro実験では将来の臨床応用を考慮し、ヒトに有害な分化誘導物質をできるだけ避けるため、心筋のCondition mediumによる骨髄細胞からの分化誘導実験を行った。ラット骨髄から初期培養した骨髄間葉系細胞は、調整した心筋細胞のCondition mediumによって一部心筋特異的蛋白を発現するようになった。しかしながら、自己拍動するまでの最終的な分化は得られなかった。この心筋分化には、肝細胞増殖因子が分化誘導に働くことがわかった(現在論文投稿中)。 また、ドラッグデリバリーシステムとして生体吸収性のハイドロゲルを調整した。これを用いて心不全モデル動物に肝細胞増殖因子を導入したところ、単独では短時間で吸収されてしまう肝細胞増殖因子を長期間有効に作用させることができ、モデル動物の心筋リモデリングを抑制することができた。 in vivoの実験では、不全心筋組織の検討を行うため、非凡な再生能力で知られるMRLマウスの心筋梗塞モデルを作った。慢性期での梗塞抑制は明らかではなかったが、修復の過程において亜急性期までに、一般マウスの心筋梗塞モデルと異なり、繊維化瘢痕組織の中から再生心筋様組織が出現することがわかった。また、この出現する心筋様組織は、過程において繊維芽細胞が筋細胞の形質を獲得することを突き止めた(第70回日本循環器学会年次学術集会発表)。
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