2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790425
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
橋本 達夫 横浜市立大学, 医学部, 助手 (20363806)
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Keywords | 血管平滑筋細胞 / ヘパリン / angiotenshin II / apelin / APJ受容体 / 動脈硬化症 |
Research Abstract |
培養血管平滑筋細胞および単離大動脈を用いた解析 ヘパリンには、継代による脱分化を抑制し、angiotensin II刺激による反応性も保持する作用があり、ラット血管平滑筋細胞(VSMC)培養に有用であることを明らかにした(FEBS lett.,2005)。 apelinによる血管収縮のメカニズムを初めて明らかにした(Arterioscler Thromb Vasc Biol.,2006)。血管病変におけるapelinの関与を解明する糸口となった。さらにapelin刺激は、酸化ストレスマーカーの遺伝子発現を増加させ、apelin刺激によるVSMC増殖は、酸化ストレス抑制薬によって抑制された(Science,投稿中)。apelin刺激は、直接的に酸化ストレス刺激作用を持つことを明らかにした。 APJ受容体遺伝子欠損セウスの解析 APJ受容体遺伝子欠損マウス(APJ-/-)を作製し解析を行った。本マウスではapelin投与後の血圧低下が観察されず、angiotensin II感受性が亢進していた(J. Biol. Chem,2004)。さらに本マウスを動脈硬花症モデルマウスであるapoE遺伝子欠損マウス(apoE-/-)と交配してAPJとapoEが共に欠損しているダブルノックアウトマウス(APJ-/-apoE-/-)を作製し、動脈硬化病変の形成について検討した。APJ-/-apoE-/-ではapoE-/-に比して動脈硬化病変が小さく、酸化ストレスも減弱していた(Science,投稿中)。APJには動脈硬化促進作用があることが判明した。 平滑筋特異的APJ受容体遺伝子過剰発現マウスの作製(未発表) 平滑筋特異的であるsmooth muscle α-actin promoterとAPJ受容体遺伝子を融合したトランスジーンを構築し、マウス受精卵へのマイクロインジェクションを行った。トンランスジーンをゲノムに含むマウスが5系統得られ、そのうち大動脈におけるAPJ受容体遺伝子の発現が最も多かったものと中等度に発現しているものの2系統を選別した。本マウスでは、apelin投与によって、一過性の血圧上昇が認められた。apelinによる血管収縮作用が、個体レベルでは血圧上昇をも引き起こす強力なものであることを明らかにした。今後は、動脈硬化症への関与について解析を行う。
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Research Products
(5 results)