2004 Fiscal Year Annual Research Report
マグネシウム輸送体のクローニングおよびその機能解析
Project/Area Number |
16790469
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 順一 自治医科大学, 医学部, 助手 (80287242)
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Keywords | マグネシウム / 輸送体 / クローニング / 腎臓 |
Research Abstract |
蛋白質強制発現について ヒト、マウス及びラットのMg輸送体候補遺伝子のクローニングをした。この遺伝子をトランスファーベクターに挿入し、相同組換えによる組換えバキュロウイルスを作製した。このバキュロウイルスは昆虫細胞に特異的に感染するウイルスである。この組換えバキュロウイルスを昆虫細胞に感染させ、この蛋白質を強制発現させた。 抗体作製について この候補遺伝子の蛋白質における抗原特異性の高い部分に合成ペプチドを作成し、これをウサギに免役することによりポリクローナル抗体を作製した。特異性を調べるため強制発現させた昆虫細胞を用いて、ウエスタンブロット法及び免疫染色を施行した。これにより抗体の特異性が確かめられた。 電気生理学的実験について 組換えバキュロウイルスにより強制発現させた昆虫細胞を用いてホールセルパッチクランプ法を施行した。長期間にわたり試行錯誤を繰り返しながら実験を試みたが満足する結果を得ることが出来なかった。これに関しては次項で述べる。 蛋白質強制発現させた昆虫細胞による電気生理学的実験について 昆虫細胞は非常に良く目的の蛋白質を強制発現することが出来る。しかし問題点も幾つかある。特に電気生理学的実験の場合大きな問題点は細胞内外の電解質組成が哺乳類と比べて著しく異なることである。特に細胞外溶液ではカルシウムおよびマグネシウム濃度が非常に大きいため、2価陽イオンを用いる実験を行う時大きな支障になる。また、ホールセルパッチクランプ法を施行する場合昆虫細胞は細胞膜に穴を開けることが容易ではなく非常に苦労する。このため昆虫細胞を用いることは妥当ではないと考え、哺乳類の細胞を用いて蛋白質強制発現させることに変更することにした。
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