2004 Fiscal Year Annual Research Report
タウオパチーにおける新規タウ分子種発現の検討とその抑制による分子標的療法の開発
Project/Area Number |
16790490
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
和田 健二 国立大学法人鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (60346351)
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Keywords | アルツハイマー病 / タウ蛋白 / タウオパチー / 選択的スプライシング / 分子種 / 神経原線維変化 |
Research Abstract |
1.新規タウ分子種特異抗体作成 新規タウ蛋白のC末端側の特異配列Cys-PGGGKEVARKWをウサギに免疫し抗血清をCys-EVARKW吸着によるアフィニティークロマトグラフィーで精製し、新規タウ分子種特異抗体を作成した。 2.新規タウ分子種cDNA作成、培養細胞への遺伝子導入ならびに恒常発現細胞株の作成 新規タウ分子種発現細胞を作成するため、RT-PCRにより得られたcDNAを真核細胞発現ベクター(pCDNA3.1/zeo)にクローニングし、CHOやB103培養細胞へ遺伝子導入し、遺伝子発現を確認後、Zeocin薬剤耐性により恒常発現細胞株を作成した。 3.タウ特異抗体の特異性の検証 作成した新規タウ分子種特異抗体抗体についてはCHO細胞に各種タウ蛋白を発現させ、ウエスタンブロット解析や吸収試験を行い、新規タウ蛋白のみを認識することを確認した。 4.新規タウ分子種発現ならびに病的意義の検討 作成した特異抗体を用いて対照症例、アルツハイマー病の脳ホモジネート各種海面活性剤(Triton-X, Sarcosyl)による蛋白画分のウエスタンブロット解析を行い、タウ蛋白発現の検討を行った。新規タウ蛋白分子種はTris可溶性画分にみられ、Sarcosyl不溶性画分には発現はみられなかった。同抗体を用いて海馬脳標本の免疫組織学検討を行った。新規タウ蛋白分子種は海馬CA3/4領域に神経細胞や顆粒細胞に発現を認めた。
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