2005 Fiscal Year Annual Research Report
若年性ミオクローヌスてんかん新規原因遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
16790501
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
鈴木 俊光 独立行政法人理化学研究所, 神経遺伝研究チーム, リサーチアソシエイト (20373318)
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Keywords | 若年性ミオクローヌスてんかん / 特発性てんかん / 6p12 / EFHC1 / カルシウムチャネル / Cav2.3 / 相互作用 |
Research Abstract |
若年性ミオクローヌスてんかん(JME)は、思春期(8〜20歳)に発症し、ミオクロニー発作、強直間代発作などを特徴とする、最も頻度の高い特発性てんかんの一つである。原因となる遺伝子は、複数あることが予想されている。我々は、候補領域の一つである第6番染色体短腕領域6p12から新規の原因遺伝子EFHC1の同定に成功した。メキシコのJME6家系から、それぞれの家系内で連鎖を示す5種類のミスセンス変異を発見している(Suzuki et al. Nat.Genet.36,842-849)。さらに、この遺伝子のコードするタンパクが、カルシウムチャネル(Cav2.3)を活性化することを、電気生理学的手法を用いることで突き止めているが、その作用機序は解明されていない。有効な治療法の開発のためには、疾患成立機序を解明する事が必要不可欠である。 昨年度は、EFHC1とカルシウムチャネル(Cav2.3)間の分子的な相互作用を示す蛋白の検索を抗体アレイ法で検討したが、本年度は、さらなる候補蛋白を得るために、EFHC1をベイトとし、フラグメントライブラリーを使ったYeast Two Hybrid Screening法を行ない、EFHC1と相互作用するタンパクを検索した。その結果、新たな候補タンパクを得る事が出来た。今後、得られた候補タンパク、EFHC1およびカルシウムチャネル(Cav2.3)の哺乳動物細胞用の発現コンストラクトの作成を行い、これらの作成したコンストラクトを用い共免疫沈降法によりタンパク間の相互作用を確認していく。
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