2004 Fiscal Year Annual Research Report
熱ショック蛋白を用いた白血病治療における液性免疫応答を利用した新たな治療戦略
Project/Area Number |
16790530
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
佐藤 一也 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50360988)
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Keywords | 熱ショック蛋白 / 白血病 / 骨髄移植 / 腫瘍特異抗体 / CDC / ADCC / 免疫療法 / HSP70 |
Research Abstract |
(1)白血病細胞由来HSPを用いた免疫療法における抗白血病細胞特異抗体検出の検討 Balb/cマウス白血病細胞株A20および同系マウス肝由来のHSP70を精製し、健常Balb/cマウスに(1)PBS(control),(2)肝由来HSP70(control),(3)A20-HSP 40ugを各群5匹ずつに5日おきに4回免疫し、最終免疫から1、2および3週目の血清を採取した。各群のマウスのプール血清を用いて以下の実験を行った。 (1)-1 上記(1)-(4)の各群の血清を1次抗体として、A20細胞に対する血清中腫瘍特異抗体の検出をflowcytometerにて検討中である。 (1)-2 A20細胞lysateを抗原とし上記(1)-(4)の各群血清を1次抗体としてWestern Blotを行い、control群とA20-HSP群でのバンド発現の違いを検討中である。 特異抗体の検出をさらに確実に行うため、A20細胞のlysateやA20細胞そのものを抗原とし、上記血清を1次抗体としてELISAによる検出を検討中である。 (2)in vivoおよびin vitroにおける腫瘍特異抗体を介した細胞傷害活性誘導(CTX)の検討 上記(1)の系から得られた各群のプール血清を用いて以下の実験を行った。 (2)-1 (1)-(4)の各群血清とA20細胞を混合培養し、MTT assayによりA20細胞に対すCTXの有無を検討中である。しかし、現時点で有意なCTXが得られていないため、補体も添加しCDC(補依存性CTX)を検討中である。今後、単核球を加えた傷害活性(ADCC)の誘導も検討予定である。これらにより最も有効に抗白血病効果を誘導しうる特異抗体の出現時期を明らかにする。 (2)-2 (2)-1で得られた情報をもとに、A20-HSP免疫マウス血清を、A20を接種した白血病マウスに注射し、生存日数をcontrol血清と比較検討の予定である。
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