2005 Fiscal Year Annual Research Report
正常ヒト造血幹細胞の造血因子依存的細胞運動の分子機序解明
Project/Area Number |
16790539
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
加藤 隆幸 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (50343413)
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Keywords | 造血幹細胞 / サイトカイン / 細胞内シグナル伝達 / 低分子量G蛋白質Rho / RhoエフェクタROCK / MAPKファミリー / 細胞運動 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
申請者は、造血幹細胞が主とされるヒト正常CD34陽性細胞がサイトカインにより細胞伸展とfilopodia様突起形成を起こすことを見いだした。しかし、TNF及びGM-CSFでは細胞形態変化は観察されなかった。これは、通常運動しないとされるCD34陽性細胞の運動能獲得が特定のサイトカインで起こることを示している。この細胞構造体はF-actinから成ることを共焦点レーザー顕微鏡で明らかにした。アクチン細胞骨格の再構築がCD34陽性細胞の形態変化に関与し、更には細胞運動にも関与すると考えられる。Ras類似低分子量G蛋白質Rhoはエフェクター分子であるROCK及びmDia1を介してアクチン細胞骨格を制御し、細胞運動・細胞接着・細胞形態変化に関与する。CD34陽性細胞の運動、特にF-actinから成る細胞構造体形成におけるRho及びRho関連分子の機能解析を進めている。細胞運動解析の実験系を立ち上げるため、好中球を用いて生細胞解析のための諸条件の検討を行った。サイトカイン添加により好中球が細胞運動を開始した。ビデオ顕微鏡を用いて好中球のサイトカインによる細胞運動能の経時変化を解析した。MAPK阻害剤、ROCK阻害剤、PI-3 kinase阻害剤、抗インテグリン抗体で細胞運動が障害された。このことはMAPK、ROCK、PI-3 kinase及びインテグリンが好中球の細胞運動を制御することを示唆している。
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Research Products
(1 results)